過払い金返還
1.過払い金とは
利息制限法では、10万円以上100万円未満の貸付については、年利18%が上限となっています。ところが、信販会社・消費者金融は、利息制限法に違反し て、20%以上の金利で貸付を行ってきました。そのような場合、18%を超えた違法な利息を元金の支払いにあてて計算すると、自分でも気付かないうちに借入れた元金を完済し、それ以上に支払い過ぎていることがあります。この支払い過ぎたお金を「過払い金」といい、相手方に返還請求をすることが認められています。
また、何年か前に借金を完済したという方でも、同じ理屈で過払い金を取り戻せる場合があります。
2.弁護士に頼むメリット
最近は、過払い金の問題がマスコミ等でも盛んに取り上げられてきていますので、ご自分で請求される方も増えてきているようです。
もっとも、弁護士であれば債権者とも対等に交渉することができますし、業者ごとの対応の違いや、最新の判例の傾向など、交渉に必要な情報を多く集めていますので、スムーズかつ有利に和解をまとめることができます。
また、弁護士に依頼した場合には、司法書士とは異なり140万円以上の高額な過払い金が発生したときでも地方裁判所に訴訟を提起できるなどの強みがあります。
3.過払い金に関するご注意
とはいえ、場合によっては、借入期間が長くても過払い金が発生しないことがあり、また、計算上は過払い金が発生していても、時効にかかってしまったために請求できないこともあります。
また、過払い金の計算方法については判例上結論の出ていない部分もあり、訴訟での解決となると、今後の判例の動向に注意しなければなりません。
これらのことを考えると、「過払い金は必ず回収できる」という過度な期待は禁物です。当事務所では、依頼人から詳しく話を聞いて、個別の事情を把握した上で、常に最善と考えられる内容で交渉を行っています。
なお、当事務所では、和解で回収困難なケースには、140万円を超えるとき地方裁判所に訴訟提起をする場合があります。地方裁判所への訴訟の提起については、司法書士が代理人になることができませんので、弁護士に依頼しておくことにメリットがあります。