弁護士の活動
逮捕されている者に拘置所などで会い(接見といいます)、言い分を聴いたり、家族との連絡役となります。場合によっては、物を届けることもできます。接見交通権が指定されている場合には、家族でも会うことはできないこととなり、弁護人のみが会えます。
そして、逮捕されている者から事情を聴き、相手方被害者と交渉などをします。起訴される前であれば、相手方との示談の交渉が成立しているかどうかなども重要な要素となります。相手方被害者の住所や連絡先などは、家族や加害者が通常知ることが難しい情報ですが、弁護人であれば知ることが可能です。
示談の成否は、起訴前だけではなく、起訴された後であっても、重要で執行猶予や量刑に影響を与える可能性があります。
起訴がきまった場合には、保釈をされる可能性があります。罪証隠滅と逃亡のおそれがなければ、一定の金額を支払い、保釈されることがあります。弁護士はこの保釈の請求をします。
保釈金の具体的な金額は、本人の財力にもよりますが、一般的には、逃げてしまった場合には、保釈金は没収されるので、没収されると困る額が保釈金として認定されます。
保釈金は、逃亡しなければ支払った保釈金が戻ってきます。 保釈金を貸与するサービスもあるようです。
弁護人は、刑事裁判で証拠を集め、資料作成や書面作成をするだけではなく、上記のような被害者への被害弁償を行うことや、犯罪によって得た利得の額と同程度の寄付を行うこと(贖罪寄付)、逮捕された者に反省文を書かせることなど、その他様々な弁護活動を行います。